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検査項目:心エコー MRI ガリウムシンチ 胸部CT

検査結果

初見、K先生

#入院するまでの約一ヶ月間は脈拍が40回/分まで下った徐脈状態で、頭が常にボーッとしていて、何をしていたか記憶が鮮明ではありません。「苦しい」というより、「動けない」という感じ。記憶がとんでいるのではなく、頭が働いていなかったので記憶できていないという感じです


 2003.11.11(火)  S先生の紹介状とホルター心電図の記録をもって、隣町の国立病院ヘ。ぼやきガメ(夫)に送ってもらって、午前10時頃到着。拡張工事中で、全体にゴチャゴチャした印象。

 受付けを済ませて、循環器科の外来へ。やっぱりかなり狭苦しい。「〜様、〜様、○番の診察室前でお待ち下さい。」患者を「様」付けで呼ぶのにちょっとびっくり。男性の看護士さんもいる。この男性看護士さん、何となく誰かに似てる。あ、俳優の矢崎滋だ!

 再診は完全予約診療なので、初診で飛び込みの怠けウサギはなかなか呼ばれない。結局一番最後の12時過ぎ。柔らかいがてきぱきした印象の看護士さん(女性)から「どうしましたか?」と予診をうける。


 その後、診療室のカーテンの前で診療を待つ。「K医師」と名札(表札?)が下っている。中で診療している医師の声が聞こえる。え?女医さん?柔らかい美声がひびく。前の番のおじい様達が正装して嬉しそうにカーテンの向こうに入っていったのも納得。

 「怠けウサギさーん、お待たせしました。」美声から峰不二子のような絶世の美女を想像していた怠けウサギ。現れたのは清楚なお嬢様タイプのかわいらしい女医さんでした。

 見るとはなく見えた、S先生からの紹介状。「房室ブロック」、「心不全」、「サルコイドーシスの疑い」などの文字。私って「心不全」だったの?心不全って、心臓が完全に停止してしまうことだと思っていた怠けウサギはビックリ。


 その後、心エコー。心筋が動いてない所があるンだから必要なのは分かるけど、この検査は好きじゃない。ましてこの時の検査技師は若い男性。しかも検査中にもう一人男性技師があらわれて、二人で世間話( 検査の内容もかなり含んではいたが)しながら。物としてあつかわれている感じで、しかもこっちは上半身裸のかなり恥ずかしい格好。早く終わらせるために後から来た技師がデータの解析を手伝っていたのは会話から分かったが、やっぱりイヤでした。昼前に飛び込みで入った検査で、技師さん達には気の毒ではありましたが。

 検査後再び診察室へ。先ほどのかわいらしい女医さん、「今これで調べていたのですけど」と、サルコイドーシスなんたらかんたらと日本語で書かれた薄い医学書をぴらぴらさせる。え?、今さら調べてる?半端じゃなく若いし、大丈夫か?

 で、この日は他にも採血胸部レントゲン。その後、ガリウムシンチMRI胸部CTの予約。

 とにもかくにも、あー疲れた。


K医師は、誠実で真面目な人。分からないことは分からないと率直に言う、できることとできないことはハッキリ区別する。若いけど頼りになる医者と後に分かりますが、怠けウサギの第一印象はこんなもんでした。

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検査、検査、検査・・・

11.17(月) 今日は検査のみのために通院。まずはMRI(磁気共鳴映像法。MRI室の入り口にはスリッパがあって、土足ではいってはいってはいけない。前の人の検査がまだ済んでいなかったので部屋の前で待つ。しばらくして名前を呼ばれる。

 重い扉をあけて中に。部屋自体窓はなく穴蔵のような印象。検査技師は男性二人。仕切りのカーテンの中の小さなロッカーの前で、金属のものは全てはずし、緑色の短いぺらっとした検査着に着替える。何となく肌寒い。室内では低いベース音。でも4、5年前にこの検査を受けたときよりは音が小さい。技師さんに誘導されて機械の前の狭いベッドへ。

 ここで心電図とあわせてMRIをとるらしく、心電図の電極を背中に付ける。検査の時はベッドに仰向けに寝なければならない。すると身体は当然電極の付いているコードの上に乗ってしまう。するとコードを引っぱる形になり、電極が外れてしまう。結局二人がかりでいろいろ絆創膏を貼ったりしてなんとか電極をくっつけ、やっと横になった。今度は電極がくっついているのに心電図が記録できない。テストの時はOKなのに、いざMRIを始めようとすると心電図が消える。電極を付けるために立ったり座ったり、寝たり起きたり。あのぉ、私心臓のせいでかなりかったるいんですけどぉ。技師さん達が必死なので口には出せない。結局技師さん二人奮闘の末、心電図にあわせてMRIをとることは諦めたみたい。次の検査予約の人の時間も近づいていた。

「耳栓をよろしかったらどうぞ。」そうだ!この検査と〜ってもうるさいんだっけ。黄色いスポンジ製の耳栓を耳に押し込む。機械の穴蔵にベッドが滑り込み、検査開始。「グワシャン、ガシャン、ゲション、ジョン、ガンゴンゲン、グシャン…」耳元で金属音が響く。この間20〜30分。「お疲れさまでした」穴蔵からベッドが出て、技師さんが助け起こしてくれる。終了。もともと方向音痴の怠けウサギ、狭いところに寝かされ、音の洗礼を受けたおかげで上下左右方向感覚がなくなってふらふらする。

 ちゃんと撮れたのかなあ?


 この後、ガリウムシンチの注射にいく。が、場所が良く分からない。通りがかりのかなり年配の小柄な看護士さんに場所を聞く。「分かりにくいから連れって行ってあげるわ」快く案内してくれた。ガリウムシンチ放射性物質を使うので隣の病棟の放射線の所。たどり着くには重い扉を3つもあけなければならない。看護士さんはスタスタ歩くが、脈が40回/分くらいしかない怠けウサギはついていくだけで息切れ。一見普通に見えるので、こういう時は辛い。

 でも本当に迷路のような通路を通って、方向音痴の怠けウサギは絶対にたどり着けなかったであろう、またもや穴蔵の様な放射線科(コンクリートで遮蔽してあるので本当に穴蔵)に無事到着。看護士さん有難う。

 重い扉を開け、中でスリッパに履き替え、換気扇のような放射線マークのついた室内へ。ここで、2日後の検査のために、ガリウムを注射で腕の静脈から体内に入れる。

 すぐに名前を呼ばれて中へ。中の長イスに座って待つ。回りには「○○シンチグラフィの心得」みたいな検査の概要が書いてあるパンフレットがいくつか置いてある。

 パンフレット類をぼやっと眺めているうちにドクターが来て、呼ばれてその前へ。手には針のすぐ下に銀色のチューブのようなものが横に張り出している太めの注射器。腕の静脈に針をさし、チューブに着いているネジを緩めて、中身を送り込む。注射器に入っている液はチューブの中身を送るためのものだったらしく、半分も静脈に入れなかった。思ったより簡単に終了。腕の脱脂綿を抑えて、このまま帰宅。


11.19(水) ガリウムシンチ検査、本番。前回行った穴蔵のような放射線科のさらに奥の検査室にて行う。この日は金属製のものを身に着けていかなかったので、そのままの格好で検査用のベッドに。中に入ると、癒し系の環境音楽のような鳥の声のCDが流れていた。

 「では動かないで下さい」と、仰向けに寝て検査開始。ちょうど大きめの扇風機にカバーが掛かけたようなものが、身体すれすれ(20センチ位か)に頭の上から爪先までゆっくりと降りていく。30分近く動かないでいるのがちょっと辛い。痛くも痒くもないがので、目を閉じていると何も感じず、検査が進んでいるんだかどうだか、何を撮っているのか全く分からない。聞こえるのはCDの鳥の声のみ。

 「ハイ、お疲れさまでした」別室で操作をしていた技師さんが助け起こしてくれる。心不全のためか仰向けに寝ているのが辛くなっていたので、ほっとする。眩暈まではいかないが、ふらふらする。別に根拠はないがとっても丁寧に検査をしてくれたような気が。あっ! 胸部CTの予約時間過ぎてる!


 あわてて胸部CTへ。怠けウサギが時間通り来ないので、技師さんがあちこちに問い合わせしていた模様。技師さん、イライラしないでね。遅くなったのは私のせいじゃないも〜ん。さあ、検査着に着替えて検査開始。

 中に入ると、またもや宇宙船のコールドスリープのような機械。今度のベッドは今までで一番狭い。そこへさっき案内してくれた親切な看護士さんがやってくる。「横になって、腕を頭の上に上げてネ。」テキパキと指示。CTは血管に造影剤を入れて撮影するので、点滴しながらの検査になる。

 胸部を撮るので、機械の中に胸の辺りが入り、顔とバンザイ状態の手が向こう側にでている。この出ている腕に点滴をつなぐ。もともと血管が細いので、採血や静脈注射の時に、お医者や看護士さんや検査技師さんを悩ませる怠けウサギ「ウ〜ン、この体勢じゃ針が入らないなあ」やばい、これは痛い所に刺される。「ちょっと痛いけどゴメンね」やっぱり、手の甲の血管に針を刺された。鈍痛と鋭い痛みの間くらいの痛みが、ず〜んと手の甲から伝わってくる。イテテ、手の甲の血管は神経に近いから痛いのよ。 「ちょっと待っててね、ドクターが来ないと造影剤を入れられないから。ドクター掛け持ちで忙しいのよ。」この体勢で待つこと10分弱。

 やっとドクター到着。「気分悪くないですか?」で、検査開始。「造影剤を入れると少し身体が熱くなりますよ。」とさっきの看護士さん。「ハイ、いきます。息を吸って〜。」身体が腕の方から熱くなって足の方に消える。この間数十秒。これを2回くらい。

 「ハイ、終了です。」え、もう終わり?点滴の針を外してもらって、機械から出してもらう。 なんか待っているほうが長かったなあ。

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ええ!入院!?
〜検査直後の診察

11.25(火) 外来で行う検査が一通り終わり、検査結果を聞くということで、今度はぼやきガメとともに診察に。

 相変わらずゴチャゴチャしている待合室で、並んで待つ。再診は完全約制なのであまり待たないはずなのだが、予約時間が過ぎても呼ばれない。「まだかぁ?」そろそろしびれを切らしてきたぼやきガメ。「怠けウサギ様、○番の診察室の前でお待ち下さい。」ほっ。

 主治医が若い女医さんと聞いてちょっと嬉しそうなぼやきガメぼやきガメTa姉ぼやきガメの長姉)が探して送ってくれたサルコイドーシスの専門書で武装して診察に赴く。

 呼ばれて中へ。K先生からは「ACEの値の上昇と、胸部CTに薄い影が認められることからやはりサルコイドーシスの疑いが非常に強い」「更に入院して、カテーテル検査をしなければならない」「サルコイドーシスと確定した場合、3ヶ月程度入院して、ステロイド治療が必要である」という説明があった。例の本をぼやきガメが小脇に抱えているためか、説明がとても丁寧かつ、専門的なところまでしてくれた感じ。そして「すぐに入院の手続きをして下さい。」と言われた。

 え? 頭の中が真っ白になる。店の仕事は?、家事は?、子供たちは?、義母は? 暮れなのにこれから3ヶ月の入院?、何で?、しなければならないことが頭の中をぐるぐる回る。

 「入院中はビタミン剤を飲ませてもかまわないですか?、僕たちメガビタミン主義なんです。」ぼやきガメが突然言い出して、K先生は怪訝な顔をする。「かまいませんが。」ぼやきガメの頭は現実的な方へシフトしたようだ。

 怠けウサギの頭はまだパニック。この後外来の看護士さんに入院の手続きを聞くのだが、不覚にも涙がこぼれてしまった。どーしよう、ウチの中が止まっちゃう。


11.29(土) 入院と聞いて、遠くに住むぼやきガメの長姉、Ta姉が、食事の用意をしなくて良いように山のように夕飯のおかずをもって、様子を見に来てくれた。市内住むのぼやきガメの妹、Miさんも一緒に。

 大好きな「おばちゃん」たちの突然の訪問に子供たちも大はしゃぎ。賑やかな夜となりました。怠けウサギもビールを飲んだりして。楽しい夜でした。

翌日 入院のためにいろいろ買いだしに。買い物には滅多につきあわないぼやきガメと、買い物好きの小ウサギが一緒。暇つぶしのためのパズルの雑誌も買う。

 一歩一歩やっと歩いている感じ。少し歩くと息切れがして、頭がボーッとする。考えがまとまらない。それでもなんとか買い物終了。

 さあ、用意も出来た。覚悟を決めなきゃ。

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