top

サルコイドーシス探し検査その1

腹部CT 気管支鏡検査準備 気管支鏡検査 気管支鏡検査後始末

サルコイドーシス探し検査その2

心筋シンチ 外泊 肺機能検査

最終検査結果

出来ればやりたくないいんです。

〜サルコイドーシス探し検査その1

12.16(火)今日は胸部CTを取る予定。午後からなので、朝は普通食。昼は禁食。午後3時少し前に看護士さんに呼ばれる。「場所、分かります?一人で行けますか?」と聞かれたので、「ハイ、前にも行ったことありますから。」と、予約票持って、CT室へ自分で歩いていく。

 怠けウサギCT室に入ると、前にもレントゲン写真をとってもらったことのある技師さんと看護士さん(放射線科の場所を教えてくれた年配の人)が待機していた。検査着に着替え、機械の真中にある狭苦しいベッドに横になる。「腕を上に上げて下さい。」と技師さんは言うが、まだ拘束がはずれたばかりなので右腕は自由に上がらない。なんとか撮影の邪魔にならないくらいの中途半端な位置まで、技師さんが右腕をもって行く。

 看護士さんが造影剤の点滴のを刺そうと肘の内側の血管を見る。いつもの様に細くて深いので血管はほとんど見えない。「ここにはに入らないわねえ、痛いけどごめんね。」とを右の親指の付け根の下の手首の血管に刺す。イテ。我慢できないほどではないけれど、この血管は痛いのよね。

 「ハイ、息を吸って!」「ハイ、もう1度息を吸って!」終了。ちょっとクラクラしてきた怠けウサギ。腕の針を抜いてもらい、技師さんに助けられて起きる。いつものごとくCT準備の時間の方が長い(-_-;)


 検査後、病室に現れたK先生に「明日の肺生検の時に、家族がいる必要はありますか?」と聞くと「いいえ、必要ないですよ。」という返事。ふ〜ん、思ったほど危険な検査ではないんだ。ちょっとホッとした怠けウサギ。「私も立ち会いますからね。」にっこりするK先生。別にどっちでも良いけど・・・・(^_^;)


12.17(水) 午前中に今度は腹部CTがあるので、朝食は禁食。別に食べたくないけどその時間が暇になるのよね。結局食事以外あまり変化がない日々・・・

 11時半の予約なので呼ばれたのはほとんどお昼。今日も歩いてCT室へ。前回と違い、今まであまり見たことのない若い技師さん2人がかり。心エコー以来若い技師さんはあまり好きじゃない怠けウサギ

 今回は造影剤なし。いつものごとく大きな機械の狭いベッドに横になり、撮影開始。「テストです。機械を合わせます。」ピントかなんかを合わせるらしい。「ハイ息を吸って。」ふう。「ハイ、本番です。さっきと同じくらい息を吸って」え?そんなの覚えてないよ〜。ちょっと慌てる怠けウサギ。ま、良いか適当で。そんなこんなで終了。


 気管支鏡検査があるので、またもや落ち着かない午後。2時過ぎ看護士さんが吸入の機械一式をもって現れる。これから咽喉を麻酔するためにキシロカイン(麻酔薬)蒸気を吸入するのである。

 緑色の透明なタンクの中に液体が入っている。タンクから直径2〜3センチのホースのような管が繋がり、その先は同じ色の口と鼻をすっぽり覆うマスク。ゴムでしっかり固定し、看護士さんが機械のスイッチを入れるとタンク内がポコポコとして蒸気が上がってくる。「ゆっくり肺の奥まで息を入れるように吸って下さい。」勢いよく息を吸うとむせそうなので、そーっとゆっくり息をする。咽喉の奥で少し辛いような味がする。「このまま20分程度吸っていただきます。その頃また来ますから。」看護士さんはそう言い残して病室を去る。

 看護士さんと入れ違いに、「あらー、どうしたの?大丈夫?」ぼやきガメの伯母のMaのおばさんがお見舞いに来てくれた。マスクをして、吸入している怠けウサギを見て、かなりビックリしている様子。「すみません。これから検査なので、こんななんですぅ・・・・」マスク越しにモゴモゴと話す怠けウサギ。かなり困った気分。動けないし会話も自由にできない。ただの検査なんだから余分な心配もさせたくない。Maのおばさんも気を使ってくれる。「大丈夫よ、Myちゃん(Maのおばさんの娘)も喘息の時これをつけると楽になると言ってたから・・・・」それとはちょっと違うのですが。。。これは検査で、治療じゃないんです・・・と説明したいが自由に会話ができないのでうまく言えない。しょうがない、“大丈夫”という笑顔を作って、切り抜けよう。でもマスク越しなので怠けウサギの表情も伝わらないかな?

 意志疎通が今一のまま会話を続け、やがて看護士さんが来る。「怠けウサギさん、検査の時間です。」吸入器をつけたまま車椅子に乗り病室を出る。Maのおばさんに申し訳ない気がする。検査までの時間、気が紛れて助かりました。感謝。

Maのおばさんぼやきガメの父(故人)の一番下の妹で、ぼやきガメとその子供の従兄弟たちは兄弟の様にして育っている。今回の怠けウサギの入院もかなり心配してくれ、何度もお見舞いに来てくれた。


 いよいよ気管支鏡検査。吸入器をつけたまま、車椅子に乗せられ、吸入器一式いっしょにズルズル引きずって、エレベーターに乗り一階の気管支鏡検査室へ。

 検査室では医長N先生はじめ呼吸器科の医師全員(と、言っても4人、内一人は女性)K先生、看護士さん達が待ちかまえていた。「サルが捕まんないんだって?」呼吸器科の若い医師の一人がK先生に軽口をたたく。

 装備一式をはずし、N先生の前の椅子に座る。「これからさらに麻酔を咽喉の奥までかけていきます。」N先生の手には、曲がった金属の管と持ち手がついた三角フラスコの様なものが握られている。中には薄茶色い液体。「大きく口を開けて、ゆっくり吸い込んで下さい。」シューっと霧状のものが咽喉に向かって噴射される。ちょっと辛いような苦いような味が少しする。最初は手前から、だんだん奥へN先生は曲がった管を咽喉に入れ薬を吹き付ける。「はい、奥までが行きましたから、麻酔がしっかりかかりましたよ。」N先生は、怠けウサギ暗示をかけるようにゆっくり言う。あれ、そんなに緊張した顔をしてたかな。だって、この検査何となく怖いんだもの。

 次にモニター画面の近くにある白いベッドに仰向けに横たわる。室温が少し肌寒い。指に血中酸素濃度を測定する機械を付ける。「98%です。」看護士さんが測定値を読み上げる。真中に機械を通す穴の開いたゴム製のマウスピースをくわえる。マウスピ-すが動かないように絆創膏で留め、顔全体もガーゼで被い絆創膏で留める。視界は全くふさがれる。ちょっと残念な気もする怠けウサギ見えていたら見えていたで、こっちは怖いでしょうし、医師達はやりにくいでしょうけど・・・

検査開始します。ゆっくり呼吸していて下さい。」口の中を通って気管支鏡が咽喉の奥へと入っていく。麻酔が効いているのか、咽喉に違和感はほとんどない。モニターに写しながら奥へ進んでいるようである。ときおりN先生が指示する声が聞こえる。気管支鏡を実際に扱っているのは、N先生ではなく別の医師のようだ。ときどき咳をしたいような気がするが我慢する。さらに気管支鏡は奥へ進んでいく。

#この時怠けウサギは一生懸命、意識して、口で息をしていたのですが、後で良く考えると、口ではなく鼻でも良かったようです。そのほうがスムーズに息ができたような・・・・

 しばらくして、どうしようもない肺の奥から来た。こらえようにも肺が咳を出してしまう。ゼロゼロ喘息のような音がして、肺に水が溜まっていて、その水を吐きだしたいような感じがする。とめようと必死になるが止まらない。止めようがない。「キシロカイン、足せ。」N先生が言う。「はい。」気管支鏡を扱っている医師が何か操作をする。やがて、キシロカインが効いてきたのか、止めようのなかった咳が落ち着いてきて、何とかおさまる。

「この辺を取りましょうか。」気管支鏡を扱っている医師が生検する箇所をN先生にきく。N先生はしばらく考え、微調整し、生検する位置が決まる。これを数箇所行う。

「次に肺を生理食塩水で洗います。」気管支鏡を扱っている医師が怠けウサギに言う。怠けウサギは生理食塩水を肺に入れた感じはわからなかったのだが、突然前より激しい咳が込み上げてくる。止まらない。喘息のようなゼロゼロもさっきより激しい。「キシロカイン足せ、早く。」止まらない。「へんだなあ。」「もう少し。」しばらくして、やっと止まる。検査続行。

「先生、(血中酸素濃度が)下がっています。89%です。」と看護士さん。「酸素を」とN先生怠けウサギの鼻のところに酸素吸入の管が付けられる。身体が、特に固まっていた肺の周辺がすーっと楽になる。どうも息をするのを忘れていたらしい。「(血中酸素濃度が)戻りました。99%です。」看護士さんが読み上げる。

 この頃になると何をしているのか怠けウサギには良く分からなくなっている。しばらくして「はい、検査終了です。管を抜きます。」やっと終わった!気管支鏡の管が抜かれ、顔の上のガーゼが外され、マウスピースが取れる。鼻のところの酸素の管はそのまま。迎えに来た病棟の看護士さんが「先生、酸素はどの位しますか?」「一時間くらい」N先生が答える。怠けウサギの顔を見て「辛かった?」と聞くので頷く。ハイ、辛かったです。「丁寧にやったのになぁ。」とN先生。でも、検査前の予想よりは辛くなかったとは思いますよ。まだ口をきけない(きく気になれない)怠けウサギ。車イスに移され、酸素ボンベと共に、病棟に向かう。


 「怠けウサギさん、大丈夫ですか?」検査室を出てすぐに看護士さんが話しかける。怠けウサギは声がでない。というか、咽喉を使うのが怖い感じ。「あれ、声の出し方忘れちゃったぁ?」看護士さんがおどける。もう声を出してもいいんだ。初めて気が付いた感じの怠けウサギ。「大丈夫です。」何とかかすれた声を出す。

 病室に到着。検査前は比較的元気に病室を出たのに、酸素を着けて、よろよろ現れた怠けウサギに同室の皆はびっくり!「大丈夫?」声をかけてくれる。まだ声を出すのがなんとなく怖い怠けウサギ。笑顔で答えるしかない。「お水飲みますか?」看護士さんが言ってくれるが、誤飲しそうで怖いので断る。「夕食は麻酔の切れる一時間後まで待っていて下さい。」咽喉に感覚がない。咽喉が開ききって、気道が塞げない感じ。咽喉が自分のものではないようで何とも言えずヘン。

 すぐに夕食の時間になるが、当然怠けウサギはお預け。横になっているとだんだん咽喉に感覚が戻ってくる。そうなると鼻のところの酸素の管が鬱陶しい。もうそろそろ酸素は良いんじゃないかなあ。酸素終了の一時間まであと15分くらい。鬱陶しい。ちょっとズルしちゃえ。鼻から管をちょっと横の方にずらして、酸素を鼻の外に放出させる。それだけで快適。

 検査後一時間経つと看護士さんが酸素を外しに来る。直前に管を元に戻して素知らぬ顔をする怠けウサギ。もう声も普通に出るし、咽喉に麻痺した感じもない。「怠けウサギさ〜ん、酸素を外しますね。」「はい。」普通に返事ができる。はあ、やっと検査終了した気分。夕食を食べて、片付けをして、いつもどうりに就寝。


 少し眠った夜中頃。急にゾクゾクと寒けがして目が覚める怠けウサギ。毛布や布団をありったけかぶるがやっぱり寒い。まずい、風邪ひいたかな?ベッドの横にかけてある、歩きまわる時用のもこもこベストをさらに着込む。その上に毛布と布団をかけて、丸くなる。風邪かなあ、困るぅ。

 数時間ウトウトして今度は暑くて目が覚めた。身体がカーっとして暑い。うっすら汗も出ている。お、うまく熱が出ないで済みそう。起き上がり、身体の汗をタオルで拭い、再び寝る。今度は朝まですーっと眠れた。

 

page top

サルが見つからない?

  〜サルコイドーシス探し検査その2

12.18(木) いつも通り起床。昨夜は風邪のような症状が出たが、普通に起きられた。朝の看護士さんの検温でも平熱異常なし。気分も悪くない。昨日の症状は何だったんだろう?とりあえず元気怠けウサギ

 午前中K先生の回診。いつものごとく爽やかに「お加減いかがですかぁ?」「昨日の夜、寒けがして少しおかしかったのですが。」昨夜の風邪のような症状を説明する怠けウサギ。「今は熱はないですね。念のため採血しておきましょう。」とK先生。しまった、言わなければよかった。後悔する怠けウサギ採血、できればしたくない・・・・・・

 「怠けウサギさ〜ん、血液を採りますね。」早速担当看護士さんが採血に来る。いつも通り、血管が見えなくて一苦労。どこかが炎症していると困るのは分かるけど、血をとられた分損した気分の怠けウサギ
#看護士さんは採血が上手かったし、隠しちゃいけないんだけどね(^^ゞ


 本日は「心筋シンチ」という検査。「シンチ」というからにはたぶん放射性元素を使った「ガリウムシンチ」の様な検査をするのだろうと予想はつくが、何だか良く分からない怠けウサギ。説明書には心筋の血流状態を調べる検査と書いてある。

看護士さんに声をかけられ、例の穴蔵のような放射線科へ注射をしに行く。

#「ガリウムシンチ」「心筋シンチ」の「シンチ」って「シンチグラフィ」の略です。でも、病院でもらった書類、検査予約票や説明書にはなぜか「ガリウムシンチ」「心筋シンチ」と書いてあって、正式名称が書いてない。「分かればいい」ってことなのでしょうが、何となく納得がいかない気がします。受ける検査の正式名称くらいちゃんと教えてくれたっていいジャン(-_-メ)

 重い扉を開け、スリッパに履き替えて中に入ると廊下で車椅子のおじいさんが付添の看護士さんと待っていた。しばらくするとまた一人やはり車椅子でおじいさんが看護士さんに連れられて来た。けっこう混んでいるなあ。置いてあるソファに座って待つ怠けウサギ。やがて、病棟でも見たことのある気弱そうなドクター、若い技師さんに伴われて到着。

 先に2人のおじいさんが注射を済ませ、次は怠けウサギドクターの前のイスに座り、テーブルに腕を置く。駆血帯を巻き、ひじの内側の静脈を見たドクター一瞬たじろぐ。いつものごとく血管がほとんど見えないのだから仕方がない。でもその後ドクターが注射針を刺そうと探り始めた血管は、ついさっき看護士さんが採血したばかりで、ちょっと内出血している静脈。しかも内出血血管が見えない所に無理に針を刺そうとしている。ド、ドクター、やめてよぉ、もっと内出血しちゃう。あせる怠けウサギ

 「先生、こっちの血管でよく採血しますが。」あわてて言ってみる怠けウサギ。ウソも方便。「そうですねぇ。」モゴモゴ言いながら必死で血管を探るドクター。注射する血管を真中に変更。よかったぁ。さっと技師さんがチューブ(中に放射性物質が入っている)つきの注射器を差し出し、無事注射血管に入る。中の液を注入。ドクターは駆血帯を外し、注射のあとへアルコール綿を押し付け絆創膏でおさえる。「しばらくこのまま抑えておいて下さい。」変なところに刺されなくてよかったぁ。ホッとする怠けウサギ

 処置室から廊下に出ると、先に注射をしたおじいさん二人が看護士さんの迎えを待っていた。技師さんが時計を見ながら「4時間後ですから・・・・」と、おじいさん二人と怠けウサギそれぞれにテキパキと時間を割り振り、怠けウサギは「2時半過ぎに撮影を行います。」ということになった。

 病棟に戻り、またもやお昼は禁食検査が多いと禁食も多い。ま、しょうがない。

 いつもの通り、パズルで時間を潰し、時間になったので、放射線科に出向く。さっきの技師さんが怠けウサギを待ちかまえている。「中に入って下さい。」ガリウムシンチと同じ検査室に入る。ガリウムシンチの時と同じように鳥の声のCDが流れている。

 パジャマから検査着に着替え、技師さんに助けられてベッドに横になる。技師さんがバスタオルを足元にかけてくれる。「検査を始めます。動かないで下さい。」ガリウムシンチの時と同じような機械が身体のすぐそばを通っていく。調べるのが心臓周辺だけなので、機械が来るのは胸の辺りのみ。その分圧迫感は少ない。そのままじっと数十分。「はい、終了です。」技師さんに助けられてベッドから降りる。着替えをして病棟ヘ。

#検査表を見ると、検査時間は「一時間ぐらいかかります」、「頭の上に腕を上げた状態で検査をしますので多少肩や腕がしびれるかもしれません」とあります。じっとしているのがけっこうつらい検査だったのかな?あまりよく覚えていない。(^_^;)


 午後遅く、病室にやって来たK先生サルコイドーシスがなかなか見つからず、確定診断が出来ないためか、ちょっと険しい表情。「この間の肺生検の結果が出次第、25日からステロイド治療に入ります。」いよいよかぁ。そうすると3か月間病院から出られない。お正月も病院。子ウサギの小学校の卒業式に間に合うかどうか。ちょっと暗くなる怠けウサギK先生は簡単に言ってくれるけど、主婦がいない家は大変なのよ。


 病棟の廊下を歩いていた怠けウサギ。ふと、足を引きずるように、心臓負担をかけないようにそ〜っとゆっくり歩いていることに気が付く。ペースメーカーが入っているんだからもっとさっさと歩いて大丈夫なはず。さっそく背筋をのばし、普通に歩いてみる。歩けるじゃん。 v(^O^)v やったね。ペースメーカーが入って身体が楽になったことを実感する怠けウサギ。痛い思いをしたんだからこうでなくっちゃ。


12.20(土) 今日は検査もなく、ヒマな予定。前日にぼやきガメが「明日は一日行けないよ。Toちゃん(ぼやきガメの次姉、店のことや家のこと、お世話になりました。)が休みだから。」と言い残していったので、家族も来ない。そう言えば昨日からK先生の顔も見ていないなあ。夜勤明けで休みかな。ぼや〜っと考える怠けウサギ。今日は久しぶりに(自動販売機の)コーヒーでも飲みに行こうかな?

 そこに、いつも頼りになるベテラン看護士さん登場。「今週は外泊したいなあと思っているんですが、K先生に昨日からお会いしていないんですよ。」と言ってみる。するとベテラン看護士さんは「ちょうど、別の件で指示を仰ぎたくて連絡するから、ついでに聞いてあげるわ。」ラッキー、帰れるかも。「お願いします。」にっこりお願いする怠けウサギ

 しばらくして病室に入って来たベテラン看護士さん「外泊OKですってよ。」早速K先生に聞いてくれたらしく、笑顔で伝えてくれた。やったー!喜ぶ怠けウサギ

 早速家に電話。出たのはぼやきガメ。「え〜、今日は一日店を離れられないよ〜。どうしよう。」「じゃ、自力で帰る。バスがあるし。」どうあっても帰りたい怠けウサギ。「ちょ、ちょっと待て。Miちゃんにきいてみるから。」時間に融通がきく妹のMiさんに迎えを頼もうということらしい。でもMiさん、今日は仕事があるんじゃないかしら?

 取りあえず、エレベーターの横に貼ってあるバスの時刻表を調べ、一人でも帰れる算段をする。・・・・バスは2時過ぎのがあるから、3時頃には家に着く。服はセーターを着て・・・・まずい、ジャケットが無い。邪魔だから持って帰ってもらったんだ。12月だし、セーター一枚じゃ寒いかなあ。昼間だから、なんとかなるか・・・・

 ぼやきガメに再び電話。「Miちゃんに迎えに行ってもらうように頼んだから。」とのこと。3時過ぎに無理やり時間を空けてくれたらしい。悪いなあ。でもやっと帰れる。いそいそと支度をする怠けウサギ。早くみんなの顔が見たい。


 3時過ぎ、Miさん到着。「暮れだから道がものすごく混んでて、ここまでずいぶんかかっちゃった。」ともかく時間がないので、さっと病室を出て、急いで駐車場に向かう。と言っても気持ちが急いでるだけで歩く速さはゆっくりだけど。天気も悪く、道も混んでる。Miさんはこの後仕事がある。いそげ〜〜〜。通常20分位の道が結局1時間かかる。なんにもしないのにそれだけで疲れた怠けウサギ。ともかく到着。「ただいま〜」(^o^) ぼやきガメクマ小ウサギ、義母。家族みんなの笑顔がまぶしい。2週間ぶりの帰宅。Miさん、お世話さまでした。


12.23(日) 朝食はぼやきガメ小ウサギで作ってくれ、楽ちんの起床。

 さて、その後ぼやきガメクマ小ウサギ、義母。口には出さないが家族みんなが「夕食に何か料理作ってくれ〜〜〜〜」という顔で怠けウサギを見る。しょうがない久しぶりになんか作ろう。(^o^)

 ぼやきガメの運転で近くのスーパーに向かう怠けウサギ。カートを押して、店内を回る。外を歩くのも久しぶりなので何となく足許がおぼつかない。でも、久々の買い物は楽しい。「あれ〜、いつ退院したのぉ?」クマの友達のお母さんに会う。「外泊で帰っててきたところなの。」少し話をしてから食材を買い込む。

 帰ってきて久しぶりの料理。大して凝ったことしてないのに疲れる。「ゴメン、かったるくてもう無理だぁ。」「いいよ、いいよ。」とぼやきガメ。結局3品の予定が2品で断念。ちょっと品数は少ないが、みんなが美味しそうに食べてくれた。良かったぁ。


12.22(月) 外泊は今日までの予定なのでそのつもりで仕度をしていたら、突然病院から電話。出てみるとK先生。「明日(天皇誕生日)も休みですし、特に検査等もありませんから、外泊は明後日(24日)までにして、御家族とお過ごし下さい。」とのこと。

やったー!!ヽ(^o^)ノあと2日も家族といられる。わざわざ電話してくれるなんてK先生は優しい。そうだ、明日は1日早いけどクリスマスパーティーにしよう。ウキウキする怠けウサギ。少しでも長く家族といたい。

page top

大逆転?サルが逃げちゃった。

〜確定診断つかず、退院へ

12.24(水) ぼやきガメと顔見せを兼ねて、親戚にお歳暮を配り、その足で病院ヘ。う〜ん、久しぶり。病棟に着くと怠けウサギに看護士さんが「お帰りなさい。」と声をかけてくれる。ぼやきガメはすぐに帰る。持ってきたものなどを整理して、パジャマに着替え、ベッドに横になる。やっぱり少し疲れた。

 今日はクリスマスイブ。夕食に小さなケーキが付く。栄養士さんのメッセージカード付き。材料を選んで作ってあるので安心して食べて下さいという内容のもの。ちょっと嬉しかったが、病院でのクリスマスはやっぱり寂しい怠けウサギクマ小ウサギはどうしてるかなぁ。次に家に戻れるのは3ヶ月後だ。


12.25(木) 朝食後「肺機能検査に行ってください。」といわれ診療棟の二階、心電図室の向かいにある生理機能検査室に向かう。呼ばれて検査室に入るとメーターやモニタが付いている1メートル四方くらいの四角い機械フローメーターがある。これで検査するらしい。担当はいつも心電図をとってくれる超ボリュウム体形の女性検査技師さん。明るく元気でハイテンション。検査室が狭く見える。迫力に圧倒され気味の怠けウサギ。フローメーターの前の丸椅子に座る。

 「はい、これから肺活量を計ります。」検査技師さんが宣言する。機械につながる黒いホースの先に、ラップの芯を短くしたような紙の筒を付けて技師さんが怠けウサギに渡す。怠けウサギはこれをくわえる。息が漏れないように鼻をクリップのようなもので挟む。

 技師さんが大音声で明るく親切に号令をかける。「はい、息を思いっきり 吸って・・・・・」号令に合わせて息を吸う怠けウサギ。元アマチュアオーケストラのホルン奏者なので、ブレス(息)のコントロールはお手の物だったのだが。「吸って吸って吸って・・・・・」もう肺がいっぱい。「吸って吸って・・・・・。」え、まだ吸うのぉ・・・・・「吸って吸って吸って・・・・・」もう無理、苦しい・・・・「はい、吐いて・・・・・。」ふ〜〜〜、吐けた。ホルン吹きの癖で、人より短い時間で一気に息を吸えてしまう怠けウサギ。その分、長〜い技師さんの号令の間息を止めている羽目になる。苦しい。

 「次は、吸った息を一気に吐いて下さい。」うなずく怠けウサギ。「はい、息を吸って吸って吸って吸って吸って吸って吸って吸って吸って・・・・・・・・」う、もう無理。少し息が出てしまう「吸って吸って・・・・はい、思いっきり吐いてぇ〜。」ふ〜〜〜〜、失敗かな。技師さんはそのまま検査を続ける

「次は、基礎の値をとるので、15分間息を普通にしていてください。」15分は長いなあ。「その後それをもとにしたデータを取ります。これが狂うと最初からやり直しになりますので気をつけてください。」しばらくじっと息をする怠けウサギ。「はい、15分経ちました。」ふ〜。「はい、では次の測定をします。はい、息を吸ってぇ。」今度は少し用心してゆっくり息を吸う怠けウサギ。「吸って吸って吸って吸って吸って吸って吸って吸って・・・・・・・・はい、吐いてぇ〜。」今度はうまく号令に合わせられた。

 さらに何度か測定を行い、やっと終了。何故かきつい検査だった(-_-;)

#後でもらったK先生の診断書には「肺機能」のところに異常ありとあった。まさか、このときの息の吸い方の失敗が影響してるんじゃ・・・・(^_^;)


 病棟の廊下を歩いていてK先生とすれちがった。「あれ、痩せましたねえ。」え?、別に変わってないと思うけど。「うん、痩せましたね。うん、よしよし。」怠けウサギには意味不明のことを言って満足そうに通りすぎるK先生。不思議な顔で残される怠けウサギ。どこも痩せた感じはしないけど????

#この時K先生はペースメーカー装着前のむくみがなくなって、元に戻ったことに満足していたようです。だから正確には「痩せた」のではなく「むくみがなくなった」状態になっていたんです。心機能が改善したのが外見から明らかに分かるようになったのでK先生は「よしよし」と言ったんですね。因みにこのすぐ後の体重測定では入院時と比べ8キロ近く減っていました。


 さて、夕方。約束通りの時間にぼやきガメが現れる。しばらくしてK先生も病室にやって来て、いつものお話し用の狭い部屋に向かう。K先生はいつもより少し難しい顔をしているような感じ。

K先生の開口一番。「肺生検の結果、サルコイドーシスは見つかりませんでした。」え?どういうこと。意味がわからず顔を見合わせる怠けウサギぼやきガメK先生は続ける。「なので、ステロイド治療は行いません。明日、退院になります。」え?ワケがわからない。

たいいん?退院? え〜〜〜〜〜!!! 

 それまでのK先生の話から何となくは予想はしていたが、やっぱり驚く怠けウサギ。「今後の治療はどうなるんですか?」怠けウサギよりは冷静なぼやきガメK先生に聞く。「サルコイドーシスの確定診断が出ない以上、人道的にもステロイド治療に入ることは出来ません。」『人道的』って、ステロイド治療はそんなに酷い治療なの?「ステロイド治療をしないということは、これ以上入院の必要はありませんから、お帰りになって下さい。」

 なんかスッキリしない怠けウサギ。「これからどうするんですか?」K先生に聞いてみる。「年明けにセカンドオピニオンを受けていただきます。」セカンドオピニオン?話に聞いたことはあったけど・・・「退院後の最初の診療までに心サルコイドーシスに詳しいセカンドオピニオン先を探しておきますので。」とK先生。「そこで確定診断がつけば改めてステロイド治療ということにしましょう。」ステロイド治療執行猶予かあ。何とも言えない気分の怠けウサギ

#セカンドオピニオンとは治療方針について患者が別の医者に意見を求めることを言います。普通は患者のほうから申し出るのですが、このときはK先生が積極的に先方と連絡をとって、資料も用意してくれました。

 ぼやきガメと病室に戻る。「結局、心サルは灰色ってことだね。」とぼやきガメ。「帰れるのは嬉しいけど、なんかスッキリしないねえ。」と怠けウサギ。素直に「退院」を喜べない。複雑な気分。家族でお正月を祝えると思えばイイか。う〜〜ん、スッキリしない。ぼやきガメも喜ぶに喜べない顔で帰っていった。


 退院といえば、入院費を払わなくちゃならない!ちょっと心配な怠けウサギ。いくらかかったんだろう?明日の退院時に必要なおおよその金額を、今日中に事務から教えてくれるとのこと。額が分からないと落ち着かない。

 高額医療費は補助があるから、7万円ちょっとの負担で残りは返ってくるとの説明を婦長さんから受けたが、最初に払う額は少なくない。ペースメーカー手術の公的補助も受けているが、それでもけっこうかかる。病気なんてするもんじゃないとつくづく思う怠けウサギぼやきガメに支払額を電話で連絡する。


12.26(金) 今日で退院。病室ではいつの間にか一番古株になっていた怠けウサギ。比較的症状の軽い人ばかりの部屋なのだ。身の回りの整理をし、持って帰る荷物をまとめる。クリスマスにクマ小ウサギがくれた飴が、抽出しにそのまま残っている。子供達がおこずかいで買ってくれた飴。もったいなくて食べれなかった怠けウサギ。この飴、ウチで食べられるなあ。クリスマス前の外泊からすぐに退院できたことがちょっと嬉しくなる。

 お昼を食べてしばらくすると退院時の「」の束を持って薬剤師さんが現れる。薬について一つ一つ注意と説明。すべて今まで飲んでいる薬なので比較的簡単に終了。

 ぼやきガメクマが迎えに来た。会計ができるのをしばらく待って、ナースステーションにも挨拶に行く。「お世話になりました。」同室のみんなにも御挨拶。やっぱり「お世話になりました。」「元気でね」みんなが返してくれる。荷物を持って病室を出る。

 いずれ戻って来ることはあると思うけど、当分戻りたくない。取りあえず退院。やっと退院

page top

top


inserted by FC2 system